TBSは独自技術開発においてAIの活用に注力しています。
コンテンツ制作現場での業務効率の改善やクリエイティビティの向上を目指します。また、AI利用におけるガバナンスについても強化、注視していきます。
「VIVANT」第2シーズンにおいてCG制作でGoogle Cloudの生成AIを活用しました。例えば火事のシーン、元となる静止画素材から画像生成 AI・Nano Bananaでリアルな火災の画像を生成、続いて動画生成 AI・Veo 3に入力し下地となる動画を作成します。これらの過程では独自のプロンプトを駆使。仕上げに手作業で質感を整えます。このフローにより背景などのシーンにおいて高品質なCG映像を短期間で制作することが可能になりました。
生成AIで下地となる映像をつくり手作業で質感を整えて仕上げる
実際に放送された火災シーン、従来は2、3人で1週間ほどを要していましたが、Veo3を用いることで1人で2、3日の作業で完成させることが可能に。長年積み重ねてきたCG技術に生成AIという強力なツールが融合することで業務効率が改善するだけでなく、手の込んだ作業をしたいシーンに集中する時間が生まれることで一層のコンテンツのクオリティ向上に寄与しています。
生成AIを用いて、映像を解析するアプリUzi(t ユージット)を開発しました。従来、人の手作業で映像に関するメタデータを作成していましたが、映像内容のテキスト化、テロップ情報の抽出、音声の文字起こしを自動で行い、映像のタイムスタンプに紐づいたメタデータの作成を実現しました。Uzitの活用により年間数万時間の労働時間削減を見込んでいます。また、これらのメタデータは映像検索の精度を飛躍的に高めており、眠っていた膨大なアーカイブ映像の有効活用を可能にしました。コンテンツのさらなるクオリティ向上と、過去資産の二次利用など新たな価値創出の基盤となっています。
TBS LUPEは、長年蓄積した誤字データベースとAIを組み合わせ、テロップ・フリップ・テキスト原稿の誤字脱字や表現上の誤りを高精度にチェックするために独自開発したアプリです。現場スタッフは日々膨大な文章チェック作業に追われていましたが、TBS LUPEにより文章チェックの負荷を大幅に軽減させました。最近では社内向けの一般的な資料のチェックにも活用されるなど、ユースケースが拡大しています。2026年度から外販を開始し、社外での活用も拡大しています。
※2025年度 映像情報メディア学会 技術振興賞 進歩開発賞受賞
TBSグループ内で拡大する生成AIの利活用にあたっては、情報漏洩や権利侵害のリスクを最小化するため、グループ共通の「生成AIガイドライン」を策定しています。また、AI技術によるイノベーション推進と社会的信頼の確保、権利侵害防止を目的とした「AI戦略・ガバナンス委員会」を新設しました。技術の利便性を享受しつつ、安全性を確保する体制を整備しています。
また、日本ディープラーニング協会(JDLA)へ賛助会員として加盟しています。同協会との連携を通じて、AI人材の育成およびAI倫理・ガバナンスに関する最新の知見を迅速に取り込み、グループ全体で「責任あるAI活用」を推進しています。
アタリアタリ従来の手作業 Uzit 導入後
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