地上波広告ビジネスでは、「東京2025世界陸上」として単独の放送局の案件で過去最高の売上を達成するなど、戦略的なセールスを展開。また、物価上昇に伴う制作費の高騰を価格転嫁に努め、単価の適正な引き上げも実現する努力を継続しています。一方で、新たな広告技術を取り入れ、従来の地上波CMでは不可能だった、スポンサーニーズへの迅速かつ柔軟な対応を可能にすることで、地上波広告の価値を再定義し、新たなビジネス機会の創出につなげていきます。
2025年度のタイム・スポット売上は共に前年を上回る実績となり、テレビ広告に対する底堅い需要を確認できた一年となりました。スポット売上は市況変化に対し柔軟かつ戦略的なセールスを展開し、前年比 106.1%とエリア平均(103.4%)を上回りました。タイム売上も、GP帯の「バナナサンド「」マツコの知らない世界」など人気番組が安定して推移したことに加え、「東京2025世界陸上」がセールスを牽引しました。年末年始の特別編成も寄与し、タイム全体で前年比109.1%での着地となり、広告主の皆さまからのテレビ広告への期待の大きさを改めて実感しています。
しかしながら、2026年度の地上波売上は、中東情勢の影響を受ける広告主も多く、特にスポット市況で不透明感が高まっています。こうした厳しい環境変化に機敏に対応しつつ、タイムでは好調なレギュラー番組や「アジア大会愛知・名古屋2026」をはじめとする大型単発案件の価値を最大限に活かし、堅実なセールス展開と着実な収益の確保を目指していきます。
(単位:百万円) 90,000 85,000 80,000 75,000 70,000 65,000 0 2020
2021 2022 2023 2024 タイムスポット 2025
グラフが示す通り、地上波の広告売上(タイム・スポット)はコロナ禍の落ち込みから回復基調にあり、安定的な軌道に乗っています。
一方で、昨今のインフレや良質なコンテンツ制作・放送事故の無い安定した放送ファシリティの確保に伴う「制作費の高騰」は、放送業界全体が直面する大きな課題です。このコスト増を吸収し、サプライチェーンを守るべく、「適正な価格転嫁」にも努めています。具体的には、TBSが独自に導入しているLTV4-59(個人全体4~59歳)を軸にした好調な視聴率を背景に、広告主の皆さまへ番組の価値を丁寧に説明し、ご理解いただいております 。加えて、スポットでの企画パッケージセールスなど、柔軟なセールス手法を掛け合わせることで、地上波広告全体の収益性改善を着実に進めています。
LTV4-59戦略の成果 ※【】内は前年差 単位:%全日 ゴールデン プライム ノンプライム TBS 1.9【+0.1】 3.9【+0.3】 3.7【+0.2】 1.3【0.0】 PUT 10.2【▲0.4】 19.1【▲0.5】 18【▲0.6】 8【▲0.4】 2025/3/31~2026/3/29:週ペース ビデオリサーチ調べ:関東地区
テレビ広告の利便性と柔軟性を飛躍的に高めるため、テクノロジーを活用した「運用の高度化」を推進しています。
その最大の目玉として、2025年10月より、スポットCMの素材変更を放送番組開始の「20分前」まで可能にする「リードタイムゼロサービス」の提供を開始しました 。従来、CM素材は放送4営業日前までの指定が必須でしたが、本システムの開発により直前でのシームレスな差し替えが可能となりました。これにより、当日の天候や気温、トレンドに応じた素材の出し分けや、緊急時のAC素材への瞬時の切り替え(ブランドセーフティの確保)など、広告効果の最大化に直結する運用が実現しています。
さらに、日本テレビと「Ad Reach MAX(アド・リーチ・マックス)」の業界共通プラットフォーム化に向けた基本合意を締結しました。2027年春の稼働を視野にCM枠取引のオンライン化を進め「 買いやすく・出しやすく・アカウンタビリティの高い」次世代のテレビ広告モデルを構築します。
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