以上の方針のもと、2027年度から始まる次期中期経営計画を念頭に置いて、キャピタル・アロケーションを更新しました。まずキャッシュ・イン側の負債調達は、「赤坂二・六丁目地区開発計画」を含む新たなセグメントのWACCにレバレッジをかけるため、440億円から840億円へ拡大します。投資有価証券の売却は、成長戦略投資への再配分および株主還元への充当に適切なアロケーションをすべく、ミニマムコミットを1,100億円から1,350億円に引き上げました。
営業キャッシュ・フローについては、投資有価証券の売却規模拡大に伴う税負担の増加、さらに、収入の多様化を目指すLTV展開に伴う支出先行という新たな商流が響き、計画を下方修正しました。但し、成長投資のリターン、EBITDA200億円はキープできる見込みです。一方、キャッシュ配分側、最優先すべき成長戦略投資は1,600億円のままながら、コンテンツIPの企画・制作力の強化、EDGE戦略の推進等に資する案件がある場合、さらなる投資を実行し、連動して投資有価証券の売却による資金調達も拡大する可能性があると考えています。そして、今回から新たに放送高度化に資する大型の設備投資に対する150億円を新規に割り当てました。
株主還元は、中計2026当初の600億円から1,050億円規模まで増やしました。具体的には、2025年度の期末配当を38円から49円に上方修正し、さらに2026年度は16円増配の年間配当100円とした上で、2026年度中に360億円の自己株式を取得する予定です。中計2026の目標利益を前倒しで達成したこと、現預金が想定よりも積み上がっていること、コンテンツIP等への成長戦略投資は「初期 ROIC」が低いこと等を勘案し、積極的な還元を決定しましたが、これが次期中期経営計画に向けた「先行アクション」です。
中長期的には、成長戦略投資を通じた将来の超過収益力から営業キャッシュ・フロー拡大の連鎖を生み出し、企業価値とステークホルダーの皆さまへの利益還元の向上を目指すことが大前提ながら、次期中期経営計画では、バランスシート等の現況を捉えますと、少し異なる視点を持たなければなりません。つまり、成長戦略に伴う利益創出に必要な資本を見極めた上で、「規律ある資本コントロール」により、あるべき自己資本水準の再定義を図る、そのような利益還元の方針を模索してまいります。
しかしながら、8月6日の第1四半期決算において、中東情勢はじめ、不透明な世界経済を受けた広告市況の軟化を鑑み、2026年度の営業利益の予想を260億円から一旦、230億円に引き下げました。
このような状況下においても、今後、新たな収益源の模索や精緻な費用コントロール等を推進することで利益確保に努めると共に、より一層、投下資本の精査を行うことによって、目標とするROICを達成すべく努めてまいります。
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中計2026(計画) → 今後の想定
キャッシュ・イン 合計: 2,400億円 → 2,800億円
1 負債調達 他: 440億円 → 840億円
2 投資有価証券の売却: 1,100億円 → 1,350億円(うち、成長投資リターン EBITDA 200億円)
3 営業キャッシュ・フロー: 860億円 → 610億円
キャッシュ配分 合計: 2,400億円 → 2,800億円
4 成長投資: 1,600億円
4 放送高度化に資する設備投資: 150億円(今回から新規に割り当て)
5 株主還元: 800億円 → 1,050億円
検算: 840+1,350+610 = 2,800億円 / 1,600+150+1,050 = 2,800億円(一致)